自筆証書遺言書保管制度をご存じでしょうか…?
この制度を利用すると、法務局にて適正に遺言書が保管され
相続開始後も家庭裁判所での検認が不要となる令和2年7月10日から始まった
割と新しい制度です。
参考:法務局 自筆証書遺言書保管制度
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html
今回、お客様と一緒に、こちらの制度を利用したので
利用した際に疑問に思い、法務局の方へ質問した事&その回答や
令和7年3月10日~試行的に実施している、オンラインでの事前チェック等も利用したので
その所感等をブログにしたいと思います。
まず、遺言書を用意した後、この制度を利用するにあたって、
保管の申請は、以下のいずれかの遺言書保管所の中から選択し、予約を入れます。
・遺言者の住所地を管轄する遺言書保管所
・遺言者の本籍地を管轄する遺言書保管所
・遺言者が所有する不動産の所在地を管轄する遺言書保管所
オンラインでも、電話でも大丈夫です。
本来、予約を入れた後、予約の日時に必要書類を揃えて持参し
正式な審査を受け、不備がなければ、保管完了になります。
ですが、当日、必要書類に不備がある場合や書類が足りない場合は
また再度、予約を入れて、保管所に行かなければなりません。
そのため、令和7年3月10日~試行的に東京法務局本局において
申請人の希望に応じて、メールにより、提出する書類(保管申請書、添付書類、遺言書)の形式面の
事前チェックを行う取組が始まっています。
対象は、東京法務局本局に保管の申請を行う者のみなので、都内に住んでいらっしゃらない方は
対象外になってしまいますが、きっと順次、オンラインチェックは進んでいくのではないか…?と
個人的には思っています。
参考:東京法務局 オンライン手続の試行
https://houmukyoku.moj.go.jp/tokyo/page000001_00973.html
以下、実際に私がこの制度を利用し、法務局に問合せ&回答いただいた事項を共有します。
今後、こちらの制度を利用される方も、同じ疑問を抱く可能性がありますので、少しでも参考になれば幸いです。
疑問:その①
オンラインでの事前チェックのページを見ると
「オンラインでの事前チェック→保管申請の予約を取る」というような書かれ方がされています。
ですが、今回、私は先に予約を入れてしまったので、予約後でも事前チェックをして下さるのか、確認しました。
回答:
「保管申請の予約を取る→オンラインでの事前チェック」も可能でした。
疑問:その②
事前チェックを受けた場合でも、どのくらい待ち時間があるのか?
回答:
正式な審査は保管申請を受けた後に行いますので、その審査の結果、訂正や書類の追加が必要になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
当日の所要時間は1時間から1時間半程度を見込んで頂ければと思います、との事でした。
実際、やはり1時間程度、待ち時間がありました
当日、書類については事前に確認済みのため、すぐにパスできるのですが、法務局の方での入力作業等で時間がかかるのだそうです。
疑問:その③
保管申請書に記載する保管申請書2枚目の「遺言者の記名」欄は遺言者の手書きでないとダメなのか?
(保管申請書:https://www.moj.go.jp/MINJI/common_igonsyo/pdf/001321933.pdf)
回答:
手書きの署名でもパソコンで入力したものでも、どちらでもOK
疑問:その④
保管申請書に記載する住所欄に文字が入りきらない!(特に建物など)
回答:
枠外に手書きで記入でもOK
以上になります。
法務局の方々、とても親切な方ばかりだったので、わからない事があれば
遠慮なく連絡してみるといいかと思います。
K.K.K