これまでは戸籍上、氏名の漢字表記のみが記載されており、
読み方については公的には明記されていませんでした。
2023年6月、「戸籍法の一部を改正する法律」が可決され、
戸籍に氏名のフリガナが記載されるようになります。
氏名の読み方が多様化・難読化する中で、
行政サービスの正確性や迅速化の観点から、
フリガナの記載が必要とされるようになってきた様です。
法改正により、2026年から新たに作成される戸籍には、
自動的に振り仮名が記載されます。
また、制度の開始に伴い、
本籍地の市区町村から「戸籍に記載される予定のフリガナ」の通知が郵送されます。
通知は2025年5月26日以降に届きますので、受け取ったら内容をよく確認してください。
記載されたフリガナに誤りがなければ、特に手続きは必要ありません。
通知されたフリガナが、そのまま1年後に戸籍へ自動的に記載されます。
一方で、誤りがある場合や読み方を変更したい場合は、
2026年5月25日までに届出を行う必要があります。
届出は、マイナポータルを使ったオンライン申請のほか、
市区町村の窓口や郵送でも可能です。
フリガナとして登録できるのは、一般的に認められている読み方に限られます。
極端な当て字などは認められない場合があるため、注意が必要です。
また、パスポートや健康保険証など、
すでにフリガナが使われている公的書類との整合性も確認しておくことをおすすめします。
異なる読み方が登録されていると、将来的な手続きで不都合が生じる可能性があります。
なお、届出を行わなかった場合は、通知されたフリガナがそのまま戸籍に記載されます。
後から修正するには家庭裁判所の許可が必要になることもあるため、
早めに確認・対応しておくことが大切です。
また、今回の制度に便乗した詐欺にもご注意ください。
フリガナの届出に手数料はかかりません。
通知が届いたら放置せず、必ず内容を確認し、必要に応じて期限内に届出を行うようにしましょう。